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砂場に想う

2024-10-18
 私は常に「子どもの遊び心を刺激するプロ」でありたいと思っていますが、これが実に難しい…。そして奥が深い…。子どもは得てして大人の意志とは違う動きをするものです。
 昨年の8月に大型複合遊具をいれました。その直後は…予想通り滑り台の入り口は大行列。ところが、数日たつと、「いつでも遊べる、当たり前の遊具」に変わってしまったのです。
 今年の6月に、三角広場にゴムチップを敷き詰めました。8月の終わりにプールを撤去し、9月から三角広場では裸足で遊べるようになりました。相撲エリアの完成です!(^^)! その直後は…これもまた相撲取りの大行列。ところが、ここ最近の遊びを見ていると、三角広場で遊ぶ子はあまり見られません…。
 竹馬も購入してみました。半透明のカラフルの積み木も購入してみました。恐竜のおもちゃも購入してみました。大量のドミノも購入しました。結果は……どうやら、「いったんブームはくるものの、そのブームは一過性だった」という終末を迎えるのが大半のようです。大人が用意したものは、たいていこちらの意図通りに遊びのブームが到来するものの、飽きるものこれまた早い((+_+)) 
「ママ、誕生日プレゼントが欲しい、これ買って!」→ママ、しぶしぶ買う→「わーい、ありがとう」→しばらく遊ぶが、やがて飽きる
 このサイクルは、きっと親なら誰もが経験したのではないでしょうか?
 では、子どもたちの興味はどこへいったのでしょうか?
 答えは「砂場」にありました。子どもは目新しい物や珍しいものが大好きですが、反面、飽きやすいものです。そこに「遊びから学びへ」の答えがあるような気がします。一見シンプルそうに見える場所やおもちゃの方が遊びが長続きし、飽きずに繰り返し遊ぶ姿が見られます。
 実は目に見える仕掛けよりも目に見えない仕掛けの方が子どもたちの心をくすぐり、子どもたちが言われなくてもジブンで考えて遊ぶきっかけになっているのかもしれません。そこに大人が気付けるかどうかが肝でしょう!
 こんな砂場ですが、アメリカのロバート・フルガムは『人生に必要な知恵はすべて幼稚園の砂場で学んだ』と言っています。うーん、深い…
そこで私の考え。
 「そうだ、この次は砂場の砂を2種類用意し、そっと入れ替えてみよう。どちらが泥団子に適しているか、考えられるかな?」。
 「園庭の遊具を全部なくして全てが砂場だったら、子どもの遊びはどうなるんだろう?」
 「いっそ、砂場では裸足で遊んだりすれば楽しいのかも…」

 砂場って、最高の教材なのかもしれませんね!そして、砂場は無限の可能性を秘めていますね!いつか「砂場園長」と呼ばれたいものです…。

 教育は「教えられたことしか使ってはならない」「教えるまでは使ってはならない」が長らく根本にありました。ところが、幼児教育の根本は「教えられていないことを、自分で体験して学ぶこと」にあります。大人が答えを出すのではなく、子どもが自分で考えを導き出すことができるのが幼児教育の原点です。そして、「遊びから学びへ」というのはまさにこのことでしょう!

 とまあ、難しい話をしましたが、楽しくなければ幼稚園ではありません。今日は昨日の食育の話の続きで、飯ごう炊さんを行いました。おいしかったかな!? すばらしい!


『あ!蓋が勝手に動いてる!』『中から何か出てきたよ!』
飯ごう炊さん、無事に炊き上がり!!
『ご飯のいいにおい~』
コロコロおにぎりにして、みんなで味見…
最後の一粒まで残さないように…
みんな美味しいと喜んでいました!
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